料理の撮影方法と9つのテクニック:美味しく見せる撮り方
料理撮影で一番大切なことって何でしょうか・・・?
それはやっぱり美味しそうに撮影するということだと思います。
でも実際自分で撮影してみると何だかうまく撮れない、平凡な写真になってしまった・・・なんてことはよくあると思います。
今回はお料理をおいしそうに撮る方法についてご紹介してゆきたいと思います。
下記にご紹介する方法は全部しなくてもいいです。いくつか思い出せる範囲で実践するだけでもまた違った写真になると思います。
目次
- 1.全部入れない
- 2.フラッシュは使わない
- 3.暗い写真を明るくする
- 4.写真の色が変!
- 5.おすすめの光
- 6.背景をぼかそう
- 7.撮影アングルは?
- 8.脇役(副題)にも気を配る
- 9.1分以内に撮る!
1.全部入れない
お料理を撮影する時にやってしまいがちなのが、とにかく全部を入れて写真を撮ろうとすることです。
何を食べたのかを覚えておきたい場合はそれでもいいのですが、今一・・・美味しそうに見えなかったりします。
そこで、僕がおすすめするのは思い切って寄って撮影するという方法。具体的にはお皿を全部入れないで少しお皿が切れる程度でいいと思います。
ポイントはそのお料理の中で自分が一番撮りたいと思う部分を決め、そこに寄ることです。
↓お皿を全部入れてもいいのですが・・・
↓お皿を思い切って切ってしまうことで、インパクトのある写真になりますし、お料理も美味しそうに見えたりします。
ポイント:思い切って寄る!お皿は切っても構わない!
2.フラッシュは使わない
室内などでオートで撮ろうとすると勝手にフラッシュが光ってしまうことがあります。しかし、内臓フラッシュを使って撮ると不自然な影が出てしまうことがあります・・。
そのため、室内であっても、フラッシュは使わないことがコツです。
それで手ぶれしてしまうような場合は、ISO感度を上げます。具体的には800程度にして撮影してみるといいと思います。
フラッシュを使うとどうなるか、実際に撮影してみます。下記はフラッシュを使って撮影したもの。
色が白っぽく、不自然な影ができているようにも見えます。あまり美味しそうには撮れませんでした・・。
今度はフラッシュを使わずに撮影します。
こちらの方が自然で、美味しそうに見えると思います。
ただし、先程もご紹介しましたが、フラッシュなしで暗い室内などで撮影する場合はシャッタースピードが遅くなって手ぶれしてしまうこともありますので、その場合はISO感度を上げて撮影するといいと思います。
ポイント:フラッシュは使わない!
3.暗い写真を明るくする
白いテーブルの上で料理を撮影したりすると、思いのほか暗い写真になることがあります。こういう時はどうすればいいのでしょうか?
こういう場合は、カメラの露出補正機能を使います。暗い場合はプラスの補正をします。写真は露出を変えて、何枚か撮影します。
↓暗い写真になってしまいました。この場合は露出補正機能を使います。
今度は露出をプラスにして撮影。こちらの方が美味しそうですね。
ポイント:暗い写真は露出補正で明るく!
4.写真の色が変!
カメラにはホワイトバランスといって、白いものを白く写してくれる機能がついています。普段はオートでいいと思います。
でもどうも肉眼で見るものと写真の色があまりにも違っていることがあります。
そういう時はホワイトバランスを使って写真の色を調整します。
まずはオートで撮影して、ちょっと白っぽいな・・・と思った時は「太陽光」で試してみるといいと思います。
ポイント:色が変だと思ったらホワイトバランスで調整を!
5.おすすめの光
お料理をおいしそうに見せる光ってどんな光でしょうか・・・?順光?逆光?サイド光?
答えは逆光、それからサイド光です。
意外と思われるかも・・・知れません。写真といったら順光(カメラの後ろから料理に向かって光がきているもの)の方が綺麗に撮れそうだと思われている方もいらっしゃるかも知れません。
しかし、順光はお料理全体に光が当たって、どこか、のぺっとした写真になってしまいがち・・・なんです。
そこでおすすめが逆光、もしくはサイド光。これらの光で撮影するとお料理のみずみずしさやツヤツヤ感などが出て美味しそうにみえます。
下記はお料理やカフェでの写真の撮り方と光(順光・サイド光・逆光)でもご紹介しましたが・・・違う被写体(サラダ)でそれぞれ1)順光、2)サイド光、3)逆光で撮影してみました。
1)順光
2)サイド光
3)逆光
逆光やサイド光の場合も直接光が入ってくるような形でもいいのですが、例えば、レースのカーテン越しにするとやわらかい光になっていいと思います。
お料理は窓際のテーブルにセッティングして、窓に向かう形(逆光)でカメラを構えます。この際、光が明るすぎて全体的に暗い写真になってしまうことがあります。
その際は露出補正でプラス補正をしてあげると明るく、みずみずしさが出た写真になると思います。
レストランやカフェなどで撮影する場合は、窓際の席にして、窓に向かって座るといいと思います。
ポイント:逆光かサイド光がおすすめです!
6.背景をぼかそう
お料理の写真は背景をぼかすとお料理が浮かび上がって美味しそうな写真になることがあります。
背景はコンデジではほとんどぼけませんので・・・一眼レフが必要です。
さて、一眼レフの設定方法ですが、絞り優先モードにしてからF値を小さくして撮影すると背景がボケた写真になると思います。
もっと背景をぼかしたい場合はF値が小さいレンズがおすすめです。
↓背景をぼかすことでごちゃごちゃしたテーブルの上がすっきりして見えます。背景をぼかすとそういう効果も得られます。
ポイント:F値を小さくして背景をぼかそう!
7.撮影アングルは?
お料理を撮影する際のもう1つの基本は斜め上45度から撮影することです。
何故斜め上45度が基本なのかというと、それが私たちがテーブルの上からお料理を見る一般的な角度だからです。
そのため美味しそうな写真に見える・・・というわけです。
ただし、あえて真上から写真を撮るテクニックもありますし、アングルをぐっと下げて料理のボリューム感を出す場合もあります。
ポイント:撮影は斜め上45度のアングルで!
8.脇役(副題)にも気を配る
写真には主役と脇役があると思うんです。お料理の写真にしてもそう。全部を撮る・・・というよりもそのお料理のどこをどのように撮りたいのか・・・ということが大切だと思うんです。
その際に主役を引き立てるのが脇役の役目です。
そこで、例えば、テーブルにクロスをしいてみたり、ケーキを撮影するのであれば、背景にコーヒーを置いてみたりするのも良いと思います。
それから何か副題を配置する場合は対角線上に配置したりするととても面白い構図になります。
↓被写体を対角線上に配置します。
↓出来上がった写真。縦位置で試してもいいと思います。
ポイント:脇役も考えたらさらに美味しそうな写真になります!
9.1分以内に撮る!
お料理はできたてが一番美味しいですし、美味しそうに見えます。
焼き立てのお肉、湯気が上がっているスープ・・・そういった出来立ての感じをうまく出すには、お料理を作ってから1分以内、できれば30秒以内に撮影することです。
ということは、撮影の用意をした状態で料理を作る・・・ということが大切ということになります。
作っている時もこの料理はどういう風に撮ろうかな・・・と考えて作ると良い写真が撮れると思います。
それから、冷たいものを撮影する場合は、むしろ少し待ってから撮影した方が美味しそうに見えたりします。
例えば、夏に冷たい麦茶を撮る場合。コップに注いだ直後にとるよりも、ちょっとコップに水滴がつく程度まで待つとより一層冷えているように見えます。
ポイント:お料理はできるだけ1分以内で撮りましょう!