マクロレンズとは?選び方、使い方についても
マクロレンズとは、被写体を1/2倍から等倍で写すことができるレンズのことを言います。
主に花や昆虫などを大きく撮影する際に使われますが、マクロレンズで撮影した写真はとても幻想的で写真というよりもアートと言えるような作品も沢山あります。
一番嬉しいのはそういったアート作品のような写真をマクロレンズの使い方のコツさえわかればそれなりに撮れてしまうことです。
ちなみにマクロレンズというとよく、被写体に寄れるレンズと誤解されることがあるのですが、マクロレンズは被写体を大きく写せるレンズであって被写体に寄れるレンズという意味ではありません。
ちなみに、僕が使っているマクロレンズについてはソニーのマクロレンズ、E 30mm F3.5 Macro使用感・作例レポートにて作例などもご紹介しておりますので、よかったらそちらも参照ください。
目次
撮影倍率
マクロレンズを選ぶ際には撮影倍率にまず注目する必要があると思うんです。
ズームレンズでも撮影倍率が0.25倍などというものもありますが、これでは本格的なマクロ撮影はできません。
マクロレンズだと0.5倍から等倍ということになりますが、本格的に撮影したいのであれば、「等倍」(「1:1」や「1倍」も同じ意味)のレンズを選んだ方がよいかも知れません。
焦点距離
撮影倍率の次に焦点距離について考えてみたいと思います。マクロレンズの焦点距離にも大きくわけると3つあります。
1つは「標準」と呼ばれる50mm前後のレンズ。もう1つは90~100mm前後の「中望遠」、最後は200mm前後の「望遠」・・・の3つになります。
この中で最初に選ぶマクロレンズとしてよくおすすめだと言われるのが中望遠のマクロレンズです。
中望遠マクロレンズはボケが綺麗にでやすく、画角もマクロレンズで撮影するのに最適だと言われているためです。
写真はキャノンのズームレンズ: 中望遠のマクロレンズです。手持ちで高精度な等倍撮影が可能という高性能なレンズです。 |
ただし、標準のマクロレンズは最短撮影距離が短く、レンズそのものもコンパクトになる傾向がある・・・という利点もあります。
持ち運びという意味では標準のマクロレンズでも良いのかも知れません。
望遠のマクロレンズの場合は、被写体から少し離れた位置で写真を撮れるので、近づけないような被写体に対しては有効です。
ただ、望遠であるがゆえにぶれやすいという欠点もあります。
三脚を使って撮影する
マクロレンズを使った写真撮影は三脚が基本アイテムとなります。被写体を大きく写すマクロレンズでは手ぶれなどを起こしやすいためです。
また、ピント合わせもとてもシビアになりますので・・、そういう意味でも三脚は重宝します。
三脚を選ぶ際には低いポジションに対応したものを選ぶと何かと便利だと思います。
手ぶれ補正
ただ、三脚は邪魔になるから嫌・・・という方もいらっしゃると思います。
そういう方は、手ぶれ補正などがついていて手持ち撮影がしやすいマクロレンズを購入するのも1つの方法かと思います。
マクロレンズの中にも例えば、「角度ブレ」と「シフトブレ」の2種類のブレを補正してくれる機能を持ったレンズなどもあったりしますので、そういったレンズを選ぶという選択肢もあります。
また、そういった手ぶれ補正の機能を使うほかにISO感度を上げるのもシャッタースピードを稼げますので、それも1つの方法かと思います。
ピント合わせについて
マクロレンズで撮影する時に困るのがピント合わせです。オートフォーカスでピントを合わせようと思ってもうまく合わせられない時があります。
そんな時におすすめなのがマニュアルでのピント合わせです。
それから、ピントを合わせる際は、ピントを合わせる場所を変えてみると面白い写真になることがあります。
花であれば、前に合わせたり後ろに合わせたりして試行錯誤しながら撮影してゆくと良いかも知れません。
ピントが合わない!
撮影していて、どうしてもピントが合わないこともあります。
そんな時は被写体に寄りすぎていないかどうか確認してください。
レンズにはそれぞれ、最短撮影距離というのがあって、その最短撮影距離よりも近づいて撮影することはできません。
この最短撮影距離ですが、注意しなければならないのがレンズの先端から被写体までの距離ではないんです・・。
最短撮影距離は被写体からイメージセンサー(撮像素子)までの距離ですので、その点は注意してください。
構図を変えてみる
マクロ撮影だととにかく寄って背景はぼかす・・・というのが一般的ですが、これに慣れてきたら今度は色々な工夫をしてみるとさらに面白い写真が撮れることがあります。
例えば、縦位置で撮ってみたり、横位置で撮ってみたり、前ぼけを使ったり、構図も三分割法など色々試してみても面白いかも知れません。
その際は背景に何を持ってくるか・・・にも注意してみるといいのかなと思います。
1つの被写体でも方向を変えて数枚撮影してみたり、設定を変えて数枚撮影したりすると案外面白い写真になったりすることがあります。