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ズームレンズのF値が固定と可変ってどういう意味?

レンズには例えば、50mm F1.4などという風に焦点距離F値が表記されています。

しかし、中にはF値の部分が、F3.5-5.6といった風にF値の範囲のようなものが記載されていることもあります。

最初にこれを見た時に僕は「あぁ、これはF値が3.5から5.6までの範囲でしか設定できないんだな」・・・な~んて思っていました。(笑)

でもこれ、そういう意味ではないんですね。こういったF値がいくつからいくつまで・・・という風に表記されているレンズというのはズームレンズなのですが、ズームに応じて開放F値(絞りを一番開けた際のF値)が変わりますよ・・・という意味になります。

ですから、以前の僕が直感で(?)思った、3.5から5.6というのは例えばF値を8にはできませんよ・・・という意味ではなかったわけで・・・。

ただし、ズームに応じて開放F値が変わりますから、上記の例だとF3.5では使えない焦点距離というものがそのレンズにはある・・・ということになります。

写真はキャノンのズームレンズ:
EF70-300mm F4-5.6L IS USM

このレンズの場合F4-5.4とありますから、焦点距離によってはF4に設定できない場合があります。

固定の場合

一方、ズームレンズでも例えば、70-200mm F2.8といったように開放F値が固定されている場合があります。

やはりズームに応じて開放F値が変わるというのは様々な意味で不便ですから、それが例えば、F2.8という風に固定されているのはありがたいです。

ただし、そういったF値が固定されているズームレンズは高品質なものが多く、焦点距離によってレンズが暗くなるということもない反面、大きくて重く、高価になりやすいというデメリットもあります。

写真はキャノンのレンズ:
EF70-200mm F2.8L IS II USM

このレンズは開放F値がF2.8に固定されていますから、焦点距離70mmでも200mmでもF値を2.8まで下げることが可能です。